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286の人々

第00014話
『いずみや珈琲豆専門店』代表 大泉一之さん

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1978年生まれ。茨城県高萩市出身。太白区在住。中学卒業後、自衛官を目指し横須賀の学校へ。自衛官になり各地で勤務をしたのち、2001年に仙台へ。2016年〜2021年、会社勤務を経て独立。2021年『いずみや珈琲豆専門店』を開業。ネット販売も行う。

[URL]https://www.izumiyacoffee2021.com/

焙煎の香りが記憶に刻まれる、通勤通学路の珈琲豆専門店

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-大泉さんは、茨城県のご出身なんですね。
茨城県の高萩市というところで、中学校卒業まで住んでいました。卒業後は自衛官を目指して、横須賀の学校へ進みました。
自衛官になっていろいろなところで勤務して、仙台に来たのは2010年でした。東日本大震災(以下、震災)があり2016年まで勤めました。その後は自衛官を辞めて、2021年まで一般の会社勤めをしていたのですが、引越をするタイミングで「独立して自分で何かをやって、もっとやりがいを感じたい」と考えるようになりました。
それで見つけた物件が、たまたま八木山だったんです。

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-八木山は高齢化が進んでいると聞きますが、お店を開くことに不安はありませんでしたか?
見つけたこの建物を「何かに利用したいな」と思い、住んでみたらこの辺は住宅街で人はいっぱい住んでいるけど、お店が思ったようにないなと感じたんです。
八木山地区は高齢化で、お客様にも年配の方が多くいらっしゃいます。でも一部では世代交代が進んで、団地や空き家を新しくしたりしているのを目にします。
それにバス通りには、結構空き店舗あって「昔は、学生の街とか八木山銀座と呼ばれてたんだよ」と、長く住んでいる方が話してくださいました。
八木山は家族連れでも住みやすいところです。静かで緑もあるし、新しいお店が増えていけば「最近新しいお店が増えてきたね」と、地下鉄やバスで人の動きが出てきて、活気が出るんじゃないかなと思います。
いまでも、近所の方は散歩がてら世間話をされていかれる方やワンちゃんの散歩で立ち寄ってくださったり、おすそ分けくださる方がいらっしゃいます。

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-どうして珈琲豆専門店だったのでしょうか?
震災という過酷な環境下で、コーヒーが安らぎを与えてくれました。もともとは妻の方がコーヒー好きで、自宅のガスコンロで焙煎をしたりしていたんです。またお菓子屋さんに勤めていたこともあり、涼しい時期は手作りお菓子も並べたりしています。人気のスコーンは週末限定限定です。
僕はもちろん、妻もコーヒーが好きだったのでやってみようと。コーヒー屋さんや喫茶店だといろいろ設備だったり場所の準備がかかる上に、ちょうどコロナ禍ということもあったので「家で楽しんでもらうような感じにしたらいいかな」と思い、珈琲豆専門店にしました。
定番で置いているものは、いずみやブレンド・エチオピア・コロンビア(イタリアンロースト)。スペシャルティコーヒーという、ちょっと質の良いコーヒーは大体1ヶ月〜1ヶ月半ぐらいで入れ替えています。
ちなみに、いずみやブレンドは3種類の豆をブレンドしています。何回かテイスティングを繰り返し、お客様とかの意見を聞いて少しずつ整えていこうと考えて、とりあえず6割7割の段階で店をオープンさせました。実際にお店をやろうと決めてからオープンまでは、2ヶ月ほどだったのでバタバタでした。

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-『いずみや珈琲豆専門店』さんのこだわりは、なんといっても鮮度!
それぞれお店によって、コンセプトや売り方が異なります。こちらでは、香りがいいうちにおいしく飲んでいただけるよう、鮮度にこだわっています。
あくまでも僕の感覚ですが、鮮度が保たれるのは焙煎してから3週間ぐらい。コーヒーとして香りがあるものになるかなと思っています。
焙煎して7日以内のものだけをお店に並べているので、ご購入される量は1週間から10日ぐらいで飲み終わる程度がおすすめです。

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-小ぶりで、素敵な焙煎機ですね!とてもきれい。
この焙煎機は「FUJIROYAL R-103半熱風式」というものです。
焙煎機はすごく煙が出るので、煙中に煤やコーヒー豆の糖分が水分と一緒に蒸発して煙突みたいなところに、煤がこびり付いてしまいます。そのため月に1度、ばらして水で磨き洗いして組み立て直すんです。
冬はとにかく寒いので大変ですね。ワイヤーブラシや鉄タワシで少しこすっては削る感じで3時間かかりますが、焙煎機をきれいに保つことで安定した焙煎をすることができます。
こちらでご用意しているのは、シティロースト(中煎)・フルシティロースト(中深煎)・フレンチロースト(深煎)。焙煎の度合いは全部で8種類の焙煎度合いあるんですが、4種類程度に抑えて、その中で苦いコーヒーが好きとか酸味があって軽い感じのコーヒーが好きという感じで、選んでもらえたらいいかなと思います。

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-これからどんなお店にしていきたいですか?
コーヒー豆の焙煎は、ヨーロッパなどの家庭では日常的なことなので特別なことではありません。お客様にとってお米やパン、牛乳と同じようにコーヒーが生活の一部になってほしいです。​そのため、いつもお家でおいしいコーヒーが飲めるように、価格もなるべく抑えられるように努力をしています。
また、親子でこちらに通ってくださっているお客様がいらっしゃるのですが、お子様はまだ小学生であんまりコーヒーを飲まないから、まだ興味はないかもしれません。それでも「通学路にコーヒー屋さんがあったな」「コーヒー豆、いい香りだったな」と、大人になったときに思い出してもらえたら嬉しいですね。
また、通勤や帰宅時に寄ってくださる近所のお客様もいらっしゃるので、そうした一人一人の日常に溶け込めるようなお店にしていきたいです。

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-店舗情報
『いずみや珈琲豆専門店』
コーヒー豆は「飽きのこない、いつも同じ味、冷めても美味しい」を心がけて焙煎しております。お渡しはコーヒー豆を挽いてお渡しすることもできますので、お気軽にお申し付けください。また、おいしくコーヒーを入れる方法を記載したカードのご用意もありますので、初めてコーヒー豆をご購入される方でも安心してお楽しみいただけます。
皆様のご来店お待ちしております!

[住所]仙台市太白区八木山緑町17-21(駐車場2台有)
[URL] https://www.izumiyacoffee2021.com/
[BASE] https://izumiya2021.thebase.in/

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